続・新しい大学入試について
◆驚きました。
11月1日に文科大臣が英語民間試験活用を見送ると発表。そして昨日、国語と数学への記述式問題導入を見送ると発表がありました。
民間試験導入にしても記述式問題導入にしても不確定要素が多すぎて「本当にできるの?」「無理じゃないの?」と思っていました。
民間試験導入見送りの時点では「やっぱりね、その方がいいよね」程度に思っていました。でも昨日の発表を聞いて、あまりにもお粗末だ、受験を控える生徒・保護者に不安をあおるだけあおって結局これですか!
発表前の予測・準備に怠慢があったとしか思えません。驚くほどの失態だと思います。
でも結局のところ不確定要素が多すぎたため『無くなって良かった』と思う人も多いでしょう。家庭教師の会の中にも早くから記述対策を担当家庭教師と相談していた人、予定を繰り上げて英検にチャレンジしていた人などおりました。そんな人たちの心情を考える『良かった』とは言いにくいのですが、もし当初の予定通り新しい大学入試が行われていたらどれだけ混乱が起きていたかを考えるとやはり『良かった』と思ってしまいます。
◆で、結局何が変わるの・・・?
センター試験は2020年1月の試験を最後にその役割を終えます。
次年度からは『大学入学共通テスト』に代わります。
・・・名前が変わります!
だけではありませんのでご注意を。
大学入学共通テストの目玉は「英語民間試験導入」と「国数の記述式導入」でしたが無くなりました。しかしこれら以外の改革内容として以下のようなことがあげられていました。
答えが解らなくても適当にマークすれば正答になる可能性があります。マーク特有のこの「ラッキー正答」を少しでも解消するために「正しい選択肢をすべて選べ」「正しいものがなければゼロをマークせよ」という問題が登場します。
また英語では発音・アクセントに関する問題が無くなる、設問が全て英語になる、リスニング配点がこれまでの2倍になる、リスニングはこれまで全問題2回読み上げだったが1回読み上げの問題が出題される。また単語量が増え難易度が上昇するなど。
国語では書類など実用文からの出題がある。数学は数学の知識だけでは解けない問題(文章問題が長文化し高度な文章読解力を要する等)が出題される。社会・理科は教科内の複合分野の出題(例えば日本史で世界史的な視点から考察する問題等)される。
2つの目玉が見送りになったので、これらもどうなるか解りませんが入試制度改革というよりは入試制度のマイナーチェンジですね。
さあ、入試制度という「霧」は晴れ見通しが良くなってきました。これをきっかけに受験対策をさらに強化・加速していきましょう!